2015年5月12日火曜日

金融機関は様子見??~「地方版総合戦略の策定等に向けた取組状況」に関するアンケート

 まち・ひと・しごと創生本部事務局が、
「地方版総合戦略の策定等に向けた取組状況」に関するアンケート結果を4月に公表していました。
前年度から金融機関や自治体系の関係者の方に「いま、どんな感じですか?」と聞きまわっていましたが、現時点の肌感も全国ベースで実施した当調査とほぼ同じ感触です。




<調査概要>

・アンケート対象金融機関は、都銀等(みずほ、三井住友、三菱東京UFJ、りそな、埼玉りそな、三井住友信託、みずほ信託、三菱UFJ信託銀行の8行)、地方銀行(64行)、第二地方銀行(41行)、信用金庫(267金庫)、信用組合(職域を除く137組合)の計517金融機関(回収率は100%)。
・アンケート実施時期は、3月下旬から4月上旬。


 こちらも文字ばかりで見づらかったので、面白データだけグラフ化しました。

Q.地方公共団体が地方版総合戦略を策定するに当たって、何らかの接触はありましたか(①、②は複数回答可<③、④は複数回答不可>)(517ss)


 「こちら(金融機関から接触した)」が58.6%となっていますが、一部では某省庁からも「自治体をしっかりサポートするように」的な働きかけもあったようでして、その点踏まえると「まぁ、そうだよね」な数値でしょうか。
それにしても、選択肢の選ばせ方がちょっと違和感。


Q.地方公共団体による地方版総合戦略の策定に対して、現在、何らかの関与をされていますか(複数回答可)(348ss)


 「選択肢名長すぎっ!」とか言わないでください。僕のせいぢゃないです。。
「地方公共団体との挨拶・顔合わせ程度」が78.7%ですが、「打ち合わせ参加」が31.3%、それよりも深い関与は1割程度です。お国に対するアレもありますので、悪く言うと「体裁は整えただけ」といった感じでしょうか。


<平成27年3月26日現在で地方人口ビジョン・地方版総合戦略(骨子・案を含む)を公表した地方公共団体の属する地域に本支店が所在する金融機関のみ回答>
Q.これらの地方公共団体における地方人口ビジョン・地方版総合戦略の策定に関与されましたか((120ss)


 確かに道内の金融関係企業でも「地方版総合戦略の策定にガシガシ動いてますっ!」的な話を聞くケースは少ないですが、全国的に見ても同様の傾向のようですね。


<前質問で「関与していない」選択のみ>
当該地方人口ビジョン・地方版総合戦略の公表を受け、何らか対応を取られましたか、もしくは予定されていますか(複数回答可)(108ss)


   



  「特段の対応は予定していない」が50.0%です。ちょっとのん気かもしれませんが、「実際、道内全ての自治体を対応するのは物理的に不可能なので、ウチは慎重に見極めています」といったお話を伺ったこともあります。このあたり戦略策定フェーズに入る時期になると、グワーッと一気に動きだすところが増えるかもしれませんね。

 ただ、戦略策定で重要な役割を担うであろうコンサルティング企業・シンクタンク・広告会社等は、特に道内においては、プランニングに長けた人材が不足しているのも事実です。各自治体さんは出来るだけ早いうちに信頼出来るパートナー企業を見つけることも、戦略策定においては重要な取組み課題になるかもしれませんね。

<参考ページ>
こちらもどうぞ。

(地方創生)現場のこぼれ話
http://sapporomkt.blogspot.jp/2015/03/blog-post_26.html

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