2015年2月27日金曜日

子どもを「ネットリスク」から守るために国と民間が考えること。

 昨年から大学生・高校生向けに「ネットリスク啓蒙講座」なるものを展開しています。
TwitterやLINE等で頻発する「炎上騒ぎ」等から一人でも多くの若者を救えればと思い継続しているのですが、今年も札幌市内にある幾つかの学校で実施する予定です。

 そんな中、メディアの方からも取材を受けることもあるのですが、個人的には以下のような論旨で本取組みについて考えています。















 

 

 <学生による携帯電話使用のルール設定について>

実はメディアさんから「札幌市内の高校で生徒が自主的にスマートフォンの利用ルールを設定する動きがあるが、どう思う?」とインタビューを受けたのですが、結論としては「いいこと」だと思っています。

 ただ、「ルール設定の必要性」だけに着眼するのではなく、おそらく本質的な目的があるかなと思っています。それが「生徒の将来を守る」ということ。
そのための手段として、「ルールの設定」や「警戒意識の啓蒙」 があり、それぞれに主体となるグループがあるという考え方です。

 細分化すると「ルールの設定」は生徒さんが主体的に行い、学校や保護者がサポートする運用が理想かなと。ただ、学校は勉強をする場所。携帯電話に夢中になるあまり学業が疎かになった結果、将来、進学や就職で生徒達が不利になる環境を大人として作ってなりません。

 その点は、踏まえつつ、継続的にルールを定着化させるためにも、携帯電話を使用する主体である生徒が中心的にルール作りをすることは好ましい進め方だと思っています。


<ネットリスク警戒意識の啓蒙について>

一方、「警戒意識の啓蒙」についてです。
生徒は大人と比べ人生経験が浅く「ちょっとした悪ふざけ」のつもりでSNSにアップした内容が多大な社会的制裁を受けるリスクの大きさ等を認識していない傾向が我々の調査からも見受けられます。

 故に、学校や保護者がネットリスクに対する警戒意識をしっかりと持たせる啓蒙活動を行うべきだと考えています。


<本件に関する潜在的な取り組み課題について>

あまり顕在化されていませんが、個人的には潜在的な取組み課題があると感じているので言及します。論旨としては以下のとおりです。





















 簡単に言うと、本件の対応について、「保護者・学校」だけに任せるのは相当厳しいと思います。
実際、某市の教育委員会の方や現場の先生に伺うと、「あまりにもネットや仕組みの進化するスピードが速く、キャッチアップするのだけでも大変。生徒に教えるなんて自信も余力も無い・・・」といった感じです。

 こういった点も踏まえて、「国・行政・民間企業」も含めて、中長期的な視野に立って総合的な取組みをする必要があると感じています。僕自身も日常業務の傍らで携わっており、まだまだ微力であることは自覚していますが、学生の将来のためにも出来る限りのことをしたいなと考えています。

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